理学療法士　（ＰＴ）　だって　人間だもん

2023年11月28日05:44

後弯変形による筋力低下

カテゴリ: 　　理学療法　運動療法; 　　理学療法　脊椎圧迫骨折

本日の文献は、

Age-related changes in muscle strength and spinal kyphosis angles in an elderly Japanese population　（Yuji Kasukawa, et al: Clinical Internation in aging: 413-420, 2017)

高齢者の筋力と脊柱の湾曲に対する年齢関連の変化についての研究に関するものです。

加齢すると変形して、筋力も低下する、当たり前って言ったらそれまでなんですが、

それでは学問にならないのでしっかりと根拠を示す。

大事なことですね。

腰椎後弯角（LK）や仙骨傾斜角（SI）と負の関係がBES（脊柱伸展筋力）には

あることが分かります。

院内で勉強会する時は必ず使いたいデータだねと思ったり、

また形にするまでの苦労が浮かんできたり、

理学療法における研究って本当大変だな、といろんな文献見るたびに感じる。

2023年11月24日05:43

後弯変形による筋や骨への負担増加の様子

カテゴリ: 　　理学療法　体幹; 　　理学療法　脊椎圧迫骨折

祝日はあっという間に過ぎ去り、今日働いて明日は土曜出勤。

仕事が嫌いなわけじゃないけど、

仕事場まで準備して行くのが憂鬱…

行ってしまえば充実。

みなさんそんなものなのでしょうか？

今日は、下記論文の紹介。

「　脊椎圧迫骨折による姿勢変化が隣接脊椎に及ぼす力学的影響の筋骨格モデルによる検討　」（福井悠，他：計算力学講演会講演論文集；784−785，2009）

健常者とL1圧迫骨折患者の脊柱にかかる負担を比較した文献ですごい分かりやすい。

脊椎圧迫骨折により後弯変形が生じると、

姿勢を支えるために筋への負担、

load-to-muscle

また椎間関節への負担も大きくなると明記されている。

load-to-spine

具体的には、内腹斜筋・外腹斜筋・大腰筋が緊張し、

これに付随して腰椎椎間関節の力学的負荷は大きくなる。

やはりさらなる損傷を防ぐために

正しい姿勢を維持することの重要性が強調されますね。

2023年11月23日06:06

脊椎圧迫骨折受傷時の背部皮下浮腫

カテゴリ

昨日はお休みを頂いてゴルフへ行ってまいりました。

そんなに強く振っているつもりはないのですが、今朝から背中が筋肉痛で、、、

ゴルフ場行くと70歳や80歳で元気にプレイする年配者がたくさんいるので、

負けじと頑張ろうと励みになります。

背中の痛み関連で今日の文献は、

「骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折受傷時MRI検査で見られる背部皮下浮腫の臨床的意義」

（中沢不二雄：整形外科と災害外科 70；199-201, 2021）

今まで骨折部の骨の状態ばかり気にしていたのですごく勉強になりました。

この文献は、骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折評価のための脊椎MRI検査で頻繁に認められる

背部皮下浮腫の臨床的意義について検討したものです。

$fracture-MRI$

375例の症例を対象に、年齢、レントゲン評価による骨粗鬆症有無、

障害高齢者日常生活自立度、脊椎圧迫骨折の既往有無などを比較。

背部皮下浮腫は69.6％の症例で認められ、年齢や骨粗鬆症の有無などに

よって有意な差が認められました。

$table-fracture$

骨粗鬆症がある場合には背部皮下浮腫が認められる割合が高く、

骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折症例において、背部皮下浮腫は骨粗鬆症の進行や

再椎体骨折の危険性を総合的に反映している可能性があるとされています。

この画像を見る限り、脊椎圧迫骨折も他の骨折と同じく骨折により浮腫を生じ、

その周りの軟部組織は拘縮するリスクがある。

椎間関節も当たり前だが関節！

ただ離床して歩くだけの脊椎圧迫骨折の理学療法から、

少し疾患特異性を考慮した理学療法士しかできない治療の

アプローチが思いつきそうです。

理学療法士 （ＰＴ） だって 人間だもん

後弯変形による筋力低下

後弯変形による筋や骨への負担増加の様子

脊椎圧迫骨折受傷時の背部皮下浮腫

自分の壁

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