理学療法士 (PT) だって 人間だもん

脊椎圧迫骨折のリハビリエビデンスや理学療法の臨床で思う治療のワンポイント、理学療法士として身に着けておくべきメンタル等、理学療法士としての思いを形に。 

「PTだって人間だもん」のブログへようこそ!

職場という閉鎖された空間だけでなく、

よりたくさんの方と意見交換できたら幸いです☆

  理学療法 評価

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理学療法士のための腰痛フローチャート

梅の花がきれいに咲いているのを

ちらほら見られるようになりましたね。

ただ暖かくなったと思ったら

また寒くなったり。

皆様季節の変わり目には風邪に注意を。



前回は腰痛を訴える患者における

「red flags」のことについて書きました。


本日は理学療法士でも知っておいた方が便利な

腰痛症の鑑別フローチャートについて書きたいと思います。


整形外科医がred flagsの除外診断をした後、

理学療法の依頼が出たら理学療法士はどうしたらよいのでしょうか?

実は整形外科医と同じような手順を踏みます。

具体的には疼痛の部位・原因を絞り込んでいきます。

前回紹介したフローチャートの一番上 「注意深い問診と身体検査」 です。

⇒ 理学療法士が診る 『腰痛』


その際、

「安静時痛」 あるいは 「顕著な腰痛」 

ないかを確認します。

あったとしたら 整形外科医師はどう判断したかを確認し、

安静度の確認(禁忌肢位や運動方向がないか)

を必ず行います。


その後、以下の腰痛フローチャートに従い

整形外科医師との意見に相違はないか、

また治療方針をどう立てるかの目安とします。


フローチャート 鑑別



① SLR

膝を伸ばした状態で、下肢をゆっくり挙上する。

70度以下で下肢後面の放散痛や腰部痛が出現したら陽性です。





② Fabere test (パトリックテスト)

なんかややこしく書いてありますが、パトリックテストのことです。

「ファーベルテスト」 と読むらしいです。

Fabere :Flexion・Abduction・External Rotation・Extension

 (屈曲・外転・外旋・伸展)

患側足部を反対側膝の上に置き、 股関節を屈曲・外転・外旋の肢位にする。
 
この状態で患側膝の内側部を下方に圧迫する。

股関節に疼痛が出たら陽性です。




③ Newton test (ニュートンテスト)

仙骨や腸骨に力学的ストレスを加えて

仙腸関節に疼痛がでるかどうかを確認する方法です。

方法は3種類ありますが、

どれも仙腸関節部に疼痛が出たら陽性です。

1)第1手技 仰臥位で腸骨を開くように両上前腸骨棘を押す。

2)第2手技 仰臥位(側臥位)で腸骨の側方から挟み込むように押す。

3)第3手技 腹臥位で仙骨を上から押さえる。

仙腸関節という言葉だけで引いてしまう人もいるかもしれませんが、

やっていることは難しくありません。

 

第1 → 第2


 

第3 → 第2 → 第1


➃ Kemp test

座位か立位の患者さん後方に立って

両肩に手を置き、患者の体幹を回旋しながら左右の斜め後方に伸展させる。

腰部痛や下肢放散痛が出たら陽性です。




⑤ 間欠跛行(間欠性跛行)

歩行などで下肢に負荷をかけると、次第に下肢の疼痛・しびれ・冷えを感じ、

一時休息することにより症状が軽減し、再び運動が可能となること。

wikipediaより引用)

「普通に歩くとしんどいけど、

 買い物に行ってカートを押して歩くとすごい楽」

というのが脊柱管狭窄症における間歇性跛行の典型例。

下肢動脈閉塞性疾患によるものは楽になりませんが。


⑥ B/B (膀胱直腸障害)

膀胱直腸障害がある場合を陽性とします。

具体的には、

尿意や便意を感じることができずに失禁したり、頻尿、便秘をしたり。

多くが長い間おしっこが出ないということで気づきます。


⑦ FNS test (大腿神経伸長テスト)

腹臥位で膝関節を90°屈曲位。

把持した下腿を上方に引き上げることにより股関節を伸展させる。

大腿神経に沿った疼痛が誘発された場合を陽性とする。





以上をしっかり評価して治療方針の決定に役立てます。

教科書的に字面ばかり眺めていても頭に入ってこないので

ぜひどの検査も簡単なので自分でやってみて下さいね.

具体的な治療に関しては次回以降に書きたいと思います。

目の前の患者さんは痰を喀出できる?

師走もすっかり中旬に入り寒さも厳しくなるかと思いましたが,

今年は暖かい日が多いような感じがします.

でも今から寒くなるんでしょうね.

年の瀬は忘年会やらクリスマスやら

いろいろとイベントがあって生活リズムが狂いやすいです.

手洗い・うがいをしっかりして体調に気をつけて下さいね!



前回は 「ラトリング」 について書きました.

前胸部にラトリングを感じるということは

中枢気道まで痰が移動してきていることが推測され,

咳嗽,呼吸介助手技や気管吸引をすることで痰が排出できるということでした.

⇒ 手掌振動(ラトリング)


では目の前の患者さんが前胸部にラトリングを認めた場合,

その患者さんが自分で出せるかどうかはどうやって判断したらよいのでしょうか?


もちろん実際に咳嗽をしてもらって喀出できるかを見るのが間違いないと思います.


それを数値で客観的に評価しようというのが,

随意咳嗽時の最大呼気流流量 cough peak flow; CPF

です.


〇 咳嗽力の指標 「CPF」 の計測方法

測定は非常に簡単です.

ピークフローメータというものにフェイスマスクを装着して

精一杯息を吸ってもらったところから咳をしてもらいます.

するとピークフローメータの目印が移動して数値を示しますので

それを読み取るだけです.

〇〇〇L/min と.

CPF計測方法

人工呼吸27,260-266,2010より引用)


こんな機器うちにはないわ~という方,ご安心を.

意外に安くで売ってるみたいなので

医療機器じゃなくて医療物品として

上司の方にお願いすれば一つぐらいは購入してもらえるのでは

ないでしょうか?

マスクはどこの病院にもあるでしょうから,

他部署にお願いして分けてもらうことで解決できるはずです.

ピークフローメーター[ASSESS](フルレンジ)

価格:3,024円
(2015/12/17 07:06時点)





〇 「CPF」 を測ったら

実際に数値を測ったらあとはカットオフ値が設定されていますので,

それよりも高いか低いかを見るだけです.

ただし100%ではないのであくまでも客観的評価の目安として

運用することが大切です.


「排痰能力を判別するcough peak flow」(人工呼吸27,260-266,2010)

を参照すると,

① > 240L/min : 自己排痰可能

② 100 ~ 240L/min : 自己排痰は困難を要するが気管吸引は不要

③ 100L/min > : 気管吸引が必要

に分類できるそうです.


昨今は高齢化がますます進み,

大腿骨頸部骨折の術後患者さんでも誤嚥性肺炎を引き起こしたりします.

ぜひ咳嗽力を客観的に評価するツールとして用い,

根拠ある理学療法を展開しましょう☆

手掌振動(ラトリング)

前回は肺に痰がある様子のイメージ作りを書きました。

 ⇒ 
肺理学療法 肺に痰があるってどんな状態?

今回は 手掌振動 (ラトリング) について書いてみたいと思います。


皆さんはそもそも 「ラトリング」 という言葉を聞いたことがありますか?

私は呼吸器の研修会で聞いたことはありましたが、

学校の授業で習った記憶はありません。


もともとの意味は、

ラトリング 
rattling

【形容詞】 1 ガタガタ(ガラガラ)鳴る. 2 活発な,元気な; 速い.

だそうで、

理学療法士や看護師が 「ラトリング」 という場合には、

「胸郭を触れて痰などの分泌物が呼吸により振動として触知できるもの」

を指しています。


呼吸理学療法というと 「排痰」 のイメージが強く、

痰の位置を確認するために聴診が大事な訳ですが、

聴診は慣れるまで取っつきにくいイメージがありますし、

人によって表現が違って難しい印象もあります。

 ⇒ 呼吸理学療法 聴診って皆さん自信ありますか?


一方 「ラトリング」 は非常に分かりやすい。

痰がよく出るという方、肺炎の急性期の方の胸郭を触れてみて下さい。

痰がある時は 「手掌振動(ラトリング)」 として明らかに分かります。


まずはこの 「ラトリング」 を感じる経験をすることが

有効な排痰方法、あるいは呼吸介助等の理学療法につながる

第一歩だと思います。


そして 「ラトリング」 を感じることができたら

離床研究会のQ and Aを紹介している こちら(外部サイト) をご参照下さい。

臨床に即した非常に分かりやすい回答だと思います。


呼吸器関連の障害で困っている患者さんが

少しでも active になれますように。

そのアシドーシスは代償性?非代償性?

血液ガスは、

① 肺胞換気 (換気障害)

② 酸素化 (酸素化障害)

③ 酸素運搬機能

の3つの生理学的プロセスについて有用な情報を提供してくれるということで

理学療法士が理解しておいた方が良いことについて少しずつ書いています。


ヒトが生きていくためには pH を調整することが必須です。

そのために PaCO2 と HCO3- を調整することで対応しています。

「二つの値が決まればpHは決まる!」

その二つの値をコントロールしているのが 『 肺 』 と 『 腎臓 』 

・・・ということを前々回書きました。


そして前回は具体的に数値を見て

「アシドーシス」 と 「アルカローシス」 に分け

それが 「呼吸性」 か 「代謝性」 か考えるところまでやりました。


本日は、前回の続き

ステップ3: 代償しているかどうかを知る

です。


これも前回の図を用いれば非常に簡単!

実際に見てみましょう。

血液ガスの見方 代償①


まずは 「非代償性」 か 「代償性」 かの分類です。

難しくありません、pHが正常値かどうかのみです。

上に挙げた4つの例では全てにおいてpH値が正常値から逸脱しています。

よって非代償性(一部代償性も含まれる)。

そう判断したらその後は前回同様、

アシドーシスやアルカローシスが

PaCO2 or HCO3- のどちらによって引き起こされているか

を考えるだけです。

簡単ですよね。


以下に代償性のものを挙げます。

ちなみに代償性というのは

呼吸性か代謝性の病変が起きてpH値に異常が生じた際に

それを正常化するために体が反応することです。

例えばPaCO2が上昇しpHが低下した場合、

体はHCO3-を上昇させてpHを上げようとします。

この場合、呼吸性の問題でpHが低下し

代償作用によってHCO3-が上昇したといえます。


しっかりと代償できればpHが正常となります。

よってアシドーシスでもアルカローシスでもないんですが、

PaCO2とHCO3-の値が正常値から逸脱していますので

本当はpHが異常値を示していたが、

今の瞬間は正常に戻っていると考えます。

よってもう一度pH値を見て

どちらかというと アシドーシス傾向 アルカローシス傾向 というのに分けます。

その際、pH値が7.40より小さいか大きいかに分類します。

図で言うと矢印がどちらの方向を向きかけているかですね。
血液ガスの見方 代償②


非代償性 と 代償性 に分類してきましたが

その理由としては 急性期なのか慢性期なのかを 判断するためです。

つまりすぐに治療が必要かどうかとういことです。


私達は医者ではありませんのでまずは数値を見慣れることを目標に

以上のように説明させてもらいました。

私達が数値を見て緊急的に何かをすることはありませんが、

患者さんの状態を把握するためには知っておいて損はありません。

またCO2のたまり具合等は理学療法介入目的の選択に影響します。

少しでもよりより理学療法が提供できるように、

理学療法士が切磋琢磨していきましょう!

私も自分のできる範囲で貢献したいと思います。

実際に動脈血液ガスのデータを見てみよう

本日はあいにくの天気ですが、

いつの間にか梅雨も終わろうとしてますね。

外では紫陽花の花がきれいに咲いて

雨もたまにならいいものだなぁと感じさせてくれます。

6月ももう終わり・・・時間が過ぎるのは本当に早いです。

最近は いろんなことで充実した日々(決して忙しいとは書かない・・・)

を送らせてもらって、時間がいくらあっても足りません。

周りの人に聞いてもみんな 「時間が欲しい」 と口々に言っています。


ただ世界で活躍している人も1日は同じ24時間なので

結局時間がないと言うのは、自己意識・管理の問題なんでしょうね。


「時間」に関して最近の出来事。

この前テレビを見ていると外人さんが、

「日本人は開始の時間は厳しく守るのに、終了の時間は全く守らない」

と言っていました。

何気ない一言ですが、私は思わずハッとさせられました。

「今まで全く意識しなかったけど確かに!!!!」 と。

いきなりは難しいかもしれませんが、

始業時間を守るのと同じように 終業時間を守ってみてはいかがでしょうか?



少し前置きが長くなってしまいましたが、

血液ガスは、

① 肺胞換気 (換気障害)

② 酸素化 (酸素化障害)

③ 酸素運搬機能

の3つの生理学的プロセスについて有用な情報を提供してくれるということで

理学療法士が理解しておいた方が良いことについて少しずつ書いています。


前回は 「pH」 について

・ ヒトの血液は若干アルカリ性で厳密にコントロールされていること

・ 主に 「肺」 と 「腎臓」 でコントロールされていること

を書きました。


今回は実際のデータを見てどう読むか。

ステップは3段階・・・

ステップ1: pHから酸性側かアルカリ性側かをみる。

ステップ2: pH、PaCO2、HCO3- の関係を読む。

ステップ3: 代償しているかどうかを知る。


あまり難しく考えず!(私も深く理解しているとは言えませんので・・・)

とりあえず下図を見てみて下さい。

血液ガスの見方


pH PaCO2 HCO3- の正常値を並べて記載しただけです。

まずはステップ1

「pHから酸性側かアルカリ性側かをみる」 です。

以下に3つの例を示しました。

pHの値がどこにあるかを矢印で示してあります。
血液ガスの見方 pH

特に難しくありませんよね!

正常値を覚えておいて、値がどこにあるかだけです。

唯一ややこしいのが言葉の定義・・・

「アシデミア」 「アルカレミア」 はともに

「血液の状態」を示していますが、

「アシドーシス」と「アルカローシス」は、

「血液が酸性、或いはアルカリ性になるような病態・変化」

を示しています。

・・・一回で理解しようとせず、初めて勉強するときは聞き流して下さい。


次はステップ2 「pH、PaCO2、HCO3- の関係を読む」 です。

これも難しく考えず!

とにかくデータを図に入れ込むだけです!

血液ガスの見方 -実際


先ほど入れたようにpH値を矢印で示し、

その後 「PaCO2」 と 「HCO3-」 の値を点で示します。

そして同じゾーンにあるものによって

アシデミア や アルカレミア が引き起こされていると考えます。


例えば一番上の例では、

pHが 7.30 と 酸性側にあるので 「アシデミア」 の状態。

そして PaCO2が酸性側 HCO3-がアルカリ性側にあります。

解釈としては

pHと同じ側にあるもの PaCO2 が原因でアシデミアになっていると考えます。

PaCO2は肺(=呼吸)でコントロールされていますので

呼吸性アシドーシス と呼びます。


同じような考え方で2つ目の例を見てみると、

pH と PaCO2 がアルカリ性側、 HCO3- が酸性側にありますので

PaCO2 が原因でアルカレミアになっていると考えます。

これを 呼吸性アルカローシス と呼びます。


3つ目・4つ目の例を見ますと

今度は HCO3- と同じ側に pH の値がきています。

つまり HCO3- が原因で アシデミア や アルカレミア の状態に

なっていると考えます。

HCO3- は腎臓でコントロールされており

言い換えると 「代謝」 によってコントロールされているということです。

つまり、

3つ目の例は 代謝性アシドーシス 

4つ目の例は 代謝性アルカローシス

と呼びます。


アシドーシスとかアルカローシスとかいう言葉だけ聞くと

ちょっと抵抗を覚えてしまいますが、

こうやって順を追って見ていくことで

数値から 呼吸性・代謝性 アシドーシス・アルカローシス を

判断することができるようになるのではないでしょうか?


ちょっと今日は長くなりましたので

ステップ3: 代償しているかどうかを知る。

は次回にしたいと思います。

実際 患者さんのデータを上の図に当てはめてみて下さいね。

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