前回は 肩甲下筋の舌部 について考え、
学校で習った解剖学だけでは不十分であることを書きました。
⇒ 肩関節理学療法の基礎 肩甲下筋の舌部はご存知ですか?
昔、講師の先生から
「触診技術が向上すれば治療技術も向上する」
と言われたのを覚えていますが、
そのためにも細かい解剖を理解しておく必要がありますね。
本日は、「 腱板の機能 」 について。
腱板 (rotator cuff) は、肩甲下筋・棘上筋・棘下筋・小円筋
の4つの筋腱部で構成され、
上腕骨頭を覆うように付いています (肩甲下筋は前回を参照)。
その機能は、
① 内旋・外旋運動の動作筋 (short rotator)
② 三角筋とのforce coupleを形成 (dynamic stabilizer)
( ⇒ 肩関節理学療法の基礎 第2肩関節 )
③ 上腕二頭筋長頭腱とともに上腕骨骨頭の下制 (depressor)
④ 関節包の補強 (accessory ligament)
が知られています。
①に関して少し補足を。
起始停止を考えれば当たり前なのですが、
実は奥が非常に深い!!
臨床に直結しますが、
いかに純粋な肩関節の内旋や外旋が難しいことか・・・。
収縮後の弛緩を促すために肩甲下筋や棘下筋の収縮を促そうとしますが、
大概は代償動作が含まれています!
収縮は筋腹を確認すれば分かりますが、
収縮を得られたことに満足を得ず、
骨頭がしっかりスピン運動をしているかも確認してみて下さい!
また純粋な内外旋が得られにくいのと同様に、
挙上の際に③のdepressor作用が重要となってきます。
肩関節は非常に大きな動きがありますが、
上腕骨頭と接する肩甲骨の上腕骨頭窩の接点はほとんど変わりません!
挙上時にいかに骨頭を引き下げておけるか。
肩が痛くなって無理やり挙げている患者さんには
非常に難しいことです!
肩の動きを見るときは
大きな動きに惑わされず
接点がどうなっているかも考えてみて下さい!
【引用文献】
1)二村昭元,他:形態解剖からみた腱板の機能.関節外科 31,773-778,2012.
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こんばんわ。
カタいですね~。肩だけに。
え?博識て・・
誤解は6回までにw
思うに博識って人は、タロットカードを人体に対応したりするような人ではないんですか(^-^;
さて本題。
赤羽根PTのDVDをまたチラ見したのですが
なんか「これ全部覚えるの~><」
以前書いた肩甲骨の前傾に関して。
今日、「アナトミートレイン」を見ていると浅前線である腹直筋、あとは胸骨を引き上げることが重要と思いました。
私見なれど、股関節の屈曲優位に対しても、有効なのかなと。
医学書院の第1版ではP148に小胸筋のことがたらたら書かれてますが
要は大胸筋と広背筋の間に指を入れたらリリースOK。
あとは、、何だろう。鎖骨の遠位端を引き下げたりはします。
小胸筋同様、触れられると不愉快な場所なんでちょっとだけですけど。